2012年6月22日金曜日

おすすめのiPhoneアプリ【SonicMax Pro】

iPhone 4 を手に入れてから、通勤途中に音楽を聴くときはiPhoneを使うようになった。それまでは携帯電話にぶら下げたウォークマンで音楽を聴いていたのだが、iPhone 4入手と同時にウォークマンはお蔵入りとなってしまった。音質のことだけを言えば、多分ウォークマンの方が良かったと思うが、ウォークマンに音楽を同期するためのソフト(Xアプリ)の出来があまりにも悪いので、iTunes+iPhone 4の軽快さを知ってしまった今となっては、たとえ高音質でもウォークマンに戻る気にはならないのである。


さて、最高に気に入っているiPhoneだが、音楽の音質が今一つに感じる。イヤホンを高級なものにしてみたが、正直今一つ納得いく音質が得られなかった。何が不満かというと、低音が貧弱で、電車の中で聴くとベースの音が騒音に埋もれてしまって聴き取れない時があるのだ。私は低音が好きなので、欲求不満が次第に溜まってしまい、何とかならないものかと思うようになった。


そこで、イコライザーをインストールして低音を持ち上げようかと思って、いろいろ検索したのだが、数あるアプリの中で、私が選んだのがこの「SonicMax Pro」である。








このアプリは単純なイコライザーではない。イコライザーとしての機能はむしろ限定的であると言ってよいと思う。単純なイコライザーではなくて、音質向上アプリなのである。


上の写真は、セッティング画面だ。この画面ダイヤルを回して音質を調整する。ダイヤルの回転と画面右のスライダーとは連動しているので、ダイヤルを指でいじっても良いし、ダイヤルをタップしてからスライダーを操作しても良い。


それぞれのダイヤルをタップすると、その効果の説明が英語で表示される。


例えば、


Lo Contour - Restore detail and warmth to low frequencies.

Sound Field - Expands the sonic depth and presence of your audio.

Mach3 Bass - "Bumps" low frequencies for more thump.

Mach3 Gain - "Bumps" the low gain for more punch. 

といった具合である。
左下のスイッチで効果のオン・オフができる。

英語がわからなくても、使い方は音を聴きながら設定をいじっていれば直感的に理解できる。私は低音を強調するのが目的だから、上にあげた四つのダイヤルだけを操作している。上の説明とは少々異なるかもしれないが、私がいじってみて感じた効果は次の通りだ。

Lo Contour」は低音の量感を調整する。
Sound Field」は音にサラウンド感を与える。音に奥行きと拡がりが感じられるようになる。
Mach3 Gain」は低音のアタック感を調整する。バスドラムやベースギターの音が聞き取りやすくなり、臨場感が増す。
そして「Mach3 Bass」はこのダイヤルだけでは効果がいまひとつ分かりにくいのだが、「Mach3 Gain」と組合せて、低音域への効果を調整できる。


肝腎の音質には大満足だ。


このアプリを使うと、電車の中でもベースギターやバスドラムの音がはっきり聞き取れるようになり、コンガやボンゴといった打楽器の音も心地よく感じられるようになる。以上は屋外でiPhoneを使用した時の感想であって、静かなところで効果のオンオフを繰り返して聴き比べると、このアプリによって音質が「向上」したかというと、正直迷うところだ。効果をかけない素の音も、クリアで乾いた音がしてこれはこれで好ましいのである。

しかし、iPhoneで音楽を聴くのは屋外で、それも圧倒的に電車の中での使用が多い私のような方にはこのアプリはおすすめできる。金額も450円とそれほど高価でもない。

実際に効果を試してみたい場合は、「SonicMax Pro for JVC」が無料なのでこちらで効果を確認することができる。お恥ずかしい話だが、私はこのアプリを入れるのに二日ほど悩んで、この無料版で効果のほどを実際に試してから、有料版をインストールした。なお、この無料のアプリは試用版らしく、毎日一定の時間(確か「15minutes」と書いてあった)しか使用できないようだ。有料版を入手してすぐにこの無料版は削除してしまったので、今は確認するすべがない。御勘弁いただきたい。




音は素晴らしいのだが、音楽プレイヤーとしては少々癖がある。




上の写真の、画面下部に帯状に表示されている部分からアーティストやアルバムを選ぶのだが、アーティストを選ぶとアルバムや曲を選ぶ前に、いきなり曲の再生が開始されてしまう。その順番がどういう基準で決められているのかは全くの謎である。「Artists」のボタンは、選んだアーティストの曲をランダム再生するためだけに存在しているかのようである。アルバムを選ぶと、きちんと1曲目から再生され、最後の曲が終ると音楽の再生が停止する。


この部分は、iPhone標準の「ミュージック」アプリと同様の操作性が好ましいと思う。


一番のお薦めは「Playlists」から曲を再生することだ。これなら、不満なく意図したとおりに音楽を再生することができる。この使い方なら、このアプリも悪くない。




上は再生中の画面だ。あまり美しくもなく、見ていて楽しくもない。
画面を見ればお分かりになると思うが、「シャッフル」、「リピート」、「音量調整」、「一時停止」、「頭出し」の機能は備えており、一応の操作性は備えている。アルバムアートも左上の円の中にひかえめにではあるが、表示されている。




アプリのレビューを読むと、ロック中にホームボタンをダブルクリックしても曲名が表示されないとの記事もあったが、私の入手したバージョンとiPhone 4との組合せでは上の写真のように問題なくアーティスト名、曲名、アルバム名が表示される。これなら、ロック状態を解除しなくても再生中の曲名を確認することが可能である。


なお、iPhone標準の「ミュージック」アプリを使用している場合は、ロック中にホームボタンを押すと
アルバムアートを表示させることができるが、このアプリを使っていると同じことをしてもアルバムアートは表示されない。些細なことではあるが、将来のアップデートで前述の操作性とともに改善されることを期待したいものである。


いろいろ不満も書いたが、ともかく音質の改善は顕著である。この点は本当に素晴らしい。

電車通勤にiPhoneを使用している方で、私のように音質に不満を感じている方にはおすすめできるアプリである。

2012年6月15日金曜日

ウイルスバスターの更新料

我が家ではいつから使っているか思い出せないほど昔からウイルスバスターを愛用している。ちょうど今月末で期限が切れるので、ディスプレイ右下に頻繁に更新を促すメッセージが出てくるようになって、鬱陶しことこの上ない。不愉快ではあるが、このままにすることは出来ない。

我が家では、
(1)私のデスクトップパソコン
(2)私のノートパソコン(ThinkPad Edge E420)
(3)家内のNEC製ノートパソコン
の3台にウィルスバスターを導入している。

かつては深く考えずに、必要なものだからとクレジットカードを使って漫然と更新していたが、使用中のアカウントを単純に更新するよりも3年版の製品を購入した方が安いことに気づいてからは、価格を比較して、更新するか製品を購入するか選択するようにしている。

他のアンチウイルスソフトと入れ替えることも検討したが、どのソフトが良いか判断するのも面倒なので、結局のところ、ウイルスバスターを使い続けることにして、今回も結局製品を購入することにした。今のアカウントが今月末まで有効なのでまだパッケージを開封していないが、期限が切れたら新しいアカウントで登録し直すつもりだ。

更新した場合の価格と、製品版を購入した場合の価格はそれぞれ次の通りだ。

更新すると13,980円(3年版)
アマゾンで製品を購入すると9,070円(同じく3年版)

更新にはキャンペーンというのがあって、多少は安くなるけれども、どう考えても製品を購入した方が廉価である。更新はサーバーのデータを上書きするだけ。製品は箱もメディアも必要だし、送料もかかっているはずなのにこちらの方が安い。おかしな話だが、新規顧客を獲得するための戦略なのだろう。

あなたも更新だからとポップアップに促されるままに漫然と更新しないように気をつけた方が良いかもしれませんぞ。

2012年6月6日水曜日

iTunesの日米格差

最近、とあるアルバムをダウンロード購入しようと思って、アマゾンやiTunes Storeを検索していて、米国のiTunesのアルバムの価格が異様に安いことに気付いた。しかし、日本からアクセスしている私は米国のiTunesからダウンロード購入することはできないのだ。

インターネットは世界中がつながった「一つの世界」になっているのだが、ここには明確な「国境」があって、日本人は日本のiTunesから日本価格で買うことを強制されているのである。

試しに米国のiTunesからビートルズのアルバムにアクセスしてみよう。

The Beatles Abbey Road(2012年6月6日現在の価格は$12.99)

現在の円ドルレートは歴史的な円高の影響もあって、1ドル80円弱だから、この米国価格は日本円で1,040円程度に相当する。音楽データは世界共通だから、許されるなら米国のiTunes Storeから購入したいのだが、「$12.99」と価格の書かれたすぐ上にある「View In iTunes」をクリックすると、確かにiTunes Storeでビートルズのアビー・ロードが表示されるのだが、価格は日本円で「¥2,000」となっている。収録されている曲は全く同じなのに、実に2倍の価格差である。如何に円高が急速に進行したからと言って、この価格差は異常ではないか。しかも、私は同じ「Apple」社から正当な方法で購入しようとしているのである。全く同じものをアメリカからアクセスしている人には1,000円で売るが、日本からアクセスした客には2,000円で売る、ということが許されてよいものだろうか。現物のCDなら輸入版を購入するという手があるが、ダウンロード販売には「輸入」されたものを購入するという選択肢は存在しないのである。その意味では、言わば独占に近い状態なのだから、もう少し顧客に配慮すべきだと思う。

日米の価格差は、2割か3割程度までが許容範囲なのではないだろうか。

「日本人は音楽アルバムに高い価格を払うから、高い金額で買わせればよい」という販売戦略なのだろうが、そろそろこういうやり方はやめてもらえないだろうか。せめて、アメリカのサイトにアクセスして安い販売ページを探し当てた人には、その価格で販売するようにしてもらいたいものである。