2012年2月8日水曜日

カーオーディオでiPhoneの音楽を聴く方法

自動車で音楽を聴くために、私は昔からいろいろと工夫をしてきたし、限られた費用の中で行うことができる方法をいろいろと模索してもきた。

私が自動車を日常的に運転するようになったのは25年ほど前のことだ。そのころは、もっぱらラジオで音楽を聴いていた。これなら、特別な設備を追加しなくても、とりあえず自動車を運転しながら音楽を聴くという目的を達成することができた。しかし、スピーカーから流れてくる音楽は、大抵の場合、自分の好みとは異なるものであった。自由にできる金がなかったころは(今もあまりないが)、ラジカセを社内に持ち込んだりしたこともあった。こうすれば、車内でいつもお気に入りの音楽を聴くことができるものの、カセットが片面終わるたびに入れ替えたりする手間がかかることが問題であった。

自分の車を持てるようになってからは、CDの再生できるカーオーディオを取り付けた。スピーカーも市販のものを取り付けたので、満足できる音質でいつも好きな音楽が聞けるようになった。CDは一枚しか入らないものであったが、そういうものだと思っていたから、十分満足していた。

所帯を持って、自動車もファミリー用のものに乗り換えたころはCDチェンジャーを取り付けた。自分の好きな曲ばかりを録音したCDを何枚も入れて、聴くようになった。ちょっとしたドライブなら、CDを入れ替えたりする手間はかからなくなった。しかし、今度は車内に置かれたCDチェンジャーの中身を入れ替えることが手間に感じるようになり始めた。

次に、その手間を省くために、USBメモリに保存したMP3データを再生できる機能を持ったFMトランスミッターを使うようになった。音楽の入れ替えは、容易になったものの、今度は他人の聞いている音楽が混信することに悩まされるようになった。FMトランスミッターは、小出力のFM波を車のFMラジオで再生する方式なので、他人の音楽が割り込んでくることがしばしばあったのである。推測の域を出ないが、違法に強い出力のFMトランスミッターを使っている輩がいるような気がするのだ。Webで調べると、FMトランスミッターの出力を上げる方法がいろいろ紹介されているから、やる気になれば容易に改造することができるだろう。私もそうしたいという誘惑にかられたことはあるが、実行に移すことはなかった。

以上のように、いろいろと工夫を重ねてきたわけだが、最近は、SDオーディオを使ってMP3の音楽をカーナビのオーディオで聴いたり、iPhoneに入っている音楽をBluetoothで接続して聴いたりしている。

もっとも便利なのは、iPhoneの音楽をカーナビで再生する方法だ。iPhoneなら、毎日パソコンと同期して、お気に入りの、今聴きたいと思っている音楽が必ず中に入っているからだ。

それでは、カーナビでiPhoneの音楽を再生する方法を簡単に紹介してみることにしよう。私が使っているオーディオはトヨタのディーラーでオプション購入したNHDT-W59である。

カーナビとiPhoneのBluetooth接続は簡単だ。前述のトヨタのカーナビの場合、

設定→オーディオ→Bluetoothオーディオ設定の順に操作し、iPhoneをカーナビに登録する操作をするだけ。登録は具体的にはカーナビとiPhoneの両方に同一のパスキーを設定する方法による。
カーナビの機器名称とパスキーを好きな名称に変更したら、今度はiPhone側でこの機器に接続し、カーナビで設定したものと同じパスキーを登録するだけでよい。これで、カーナビとiPhoneの両方にこの接続設定が記憶される。「自動Bluetooth接続」を「する」に設定しておけば、なんら操作をしなくてもiPhoneを持って自動車に乗り込むだけで、自動的に接続され、今までiPhoneで聴いていた音楽の続きが、カーオーディオから流れ出すことになる。ここまで文章で書いたから、接続の方法を箇条書きでまとめておくことにしよう。


Bluetoothオーディオ設定を選択するカーナビの画面
運転席に坐って手を伸ばして撮ったから斜めになってしまった
(iPhone 4で撮影)


【iPhoneとカーナビの接続方法】NHDT-W59とiPhone 4の場合

(カーナビ側の操作)

  1. 「操作」ボタンを押す
  2. 「オーディオ」をタッチ
  3. 「Bluetoothオーディオ設定」をタッチ
  4. 「登録」をタッチ
  5. 機器名称、パスキーを設定する
(iPhone 4側の操作)
  1. 「設定」をタップ
  2. 「一般」をタップ
  3. 「Bluetooth」をタップ
  4. ここで先程設定した機器名称が検出されるので、その機器名称をタップ
  5. 出てきた画面で先程設定したパスキーを入力

以上で、カーナビとiPhone 4との接続が完了したはずだ。


カーナビ(トヨタ・ディーラーオプションNHDT-W59でiPhone 4の音楽を再生している画面
アーティスト名、アルバム名、曲名が表示される
(iPhone 4で撮影)


カーナビとiPhoneとを上記の方法で接続すると、カーナビからiPhoneの曲を再生することができる。カーナビのディスプレイで、再生中の曲のアーティスト名、アルバム名、曲名を表示させることも可能だ。

再生する曲順は、iPhoneで設定していたとおりになり、カーナビから曲を検索して再生することはできないが、ランダム再生のオン・オフ切り替えと、次の曲・前の曲を選ぶことはできる。特定の曲を選んで再生したいときは、iPhoneを操作する必要があるが、大体、聴きたい曲はiPhoneで設定済みだから、このことはあまり問題になることはないと思う。
私の場合は、iPhoneで全曲ランダムに設定していることが多いから、この点はまったく問題にならない。

以上で、快適にいつでもお気に入りの音楽を自動車で聴くことができる環境を手に入れることができるのだ。
いかがだろうか。トヨタで自動車を購入して、ディーラーオプションのカーナビをつけたという方で、iPhoneをお持ちの方はいらっしゃらないだろうか。もしも、対応機器を持っているにもかかわらず、きちんと活用していない方がいらしたら、ぜひ試してみることをおすすめしたい。


さて、上記のような状態でiPhoneに電話がかかってきたらどうなるだろうか。

疑問に思ったので、実際に試してみた。その結果は、カーオーディオの音楽がフェイドアウトして、iPhoneの着信音がなり、iPhoneで普通に通話することができた。そして、通話が終わると再びカーオーディオの音楽がなりはじめるという、理想的な動作が確認できた。

iPhoneは本当によく考えられて開発、設計されていると思う。iPhone 4Sが発売されて、私のiPhoneは最新型ではなくなってしまったが、日常的に使用している限り、何の不便も感じない。

iPhone 4は大変よくできた機械である。

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