2012年2月16日木曜日

おすすめのiPhoneアプリ【豊平文庫】

おすすめのiPhoneアプリ、青空文庫リーダー【豊平文庫】


今日は、iPhone用おすすめのアプリ、「豊平文庫」を紹介しよう。このアプリは無償版もあるみたいだが、製品版が85円なので、最初から有償の製品版を導入したほうが、後々面倒がなくてよいのではないかと思う。(平成24年2月6日現在)

このアプリは著作権が切れた作品が大量に公開されているあの「青空文庫」の作品を検索してダウンロードし、iPhoneで気軽に読むことができるアプリである。日本では著作権は作者の死後50年を減ると消滅することから、作者が特に許可した場合を除いて、最新の作品は登録されていない。 それに、作品の入力はボランティアが行っているためか、特に歴史的仮名遣いなどの入力間違いに気付くこともある。

しかし、青空文庫には1万を超える作品が登録され、すべて無料で読むことができる素晴らしい電子図書館である。多少の、入力ミスなどは問題にすべきではない。

さて、今回紹介する「豊平文庫」は、この青空文庫の作品をきちんとした印刷用書体で読むことができるアプリである。漢字の字体は、現時点では、パソコンなどで表示される字体と文庫本などの印刷物で使用される字体との間に差異があるという特殊な状況がまだ続いているが、「豊平文庫」を使うと、きちんと印刷用の字体で表示されるので、違和感なく文学作品を楽しむことができる。些細なことだが、しんにょうの点などが、パソコンでは漢和辞典に出ている正しい字体で表示することができない異常な状態が今現在も続いているのである。

試しに、「蓮」「辻」「迄」のしんにょうの点は、あなたのパソコンではいくつ表示されているだろうか。これらの字は当用漢字、常用漢字に含まれていないから、本来は昔から使用されてきたとおりの字体を使うべきなので、しんにょうの点は二つなければならないのである。埼玉県の蓮田市は正式には二点しんにょうのハスの字を採用しているのだ。戦後の当用漢字の矛盾について語ればきりがないのであるが、今日はそのための記事ではないから、漢字の字体が混乱していることに対する鬱憤はここら辺で封印しておくことにしよう。

豊平文庫はここのところをきちんと対応して、文字通り「文庫本」を読むときのような字体で表示してくれるところが有難いのである。

さて、私はiPhoneに導入した「豊平文庫」で、岡本綺堂の半七捕物帳を読むことにはまっている。文庫本を全巻そろえれば、五千円近い費用がかかることを考えれば、これが無料で読めるのであるから、アプリの購入代金85円程度はすぐにもとが取れてしまう。青空文庫と豊平文庫は本当に有難いと思う。その上、持ち運ぶときの重さはゼロである。文庫本とはいえ、かばんに入れておけばそれなりの重さにはなる。それが、文庫本にすれば全7巻分をiPhoneに入れれば、重量ゼロでいつも作品を「携帯」することができるのだ。その上、半七捕物帳の一話は通勤の間に読むのにちょうどよい長さなのである。

青空文庫には芥川龍之介や森鷗外などの作品も大量に登録されており、勿論、豊平文庫でもこれらを無料でダウンロードして存分に読むことができる。豊平文庫なら、途中で読むことをやめても、自動的に栞が挿入されて、いつでも続きから読むことができる。

豊平文庫。

おすすめのiPhoneアプリだ。

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