2012年10月13日土曜日

必要性と危険性

 先日のオスプレイの記事の続きである。

 航空機は危険である。こちらの記事によると、エジプト航空は100万フライトあたり7.60回事故が起きるらしい。航空機に乗っていて事故にあえば命にかかわるし、市街地に墜落すれば大惨事になることは想像に難くない。

 自動車も同じである。われわれは毎日危険と隣りあわせで生活しているのだ。

 しかし、ただ「危険」だからという理由で、航空機や自動車の運用をヒステリックに非難するような議論は寡聞にして私は知らない。

 それは何故かというと、飛行機も自動車も我々の生活に必要だから、危険性を取り立てて論じようとはしないのである。勿論、事故が頻繁に起きるようなら考えなければならないが、必要性と照らし合わせて無視できるレベルであれば、危険性は意識の外に押し出しておいて、必要性を充足させることに専念するのが普通の人間行動であろう。

 オスプレイの報道を聞いていて、疑問に思うのは、この「必要性」についての議論が圧倒的に欠けているということなのだ。現在の日本は国防については日米安全保障条約に頼るところが大なのであるが、その米軍の新型機の展開の「必要性」についてまじめに取り上げた報道に接した記憶がない。

 それとも、日本のマスメディアは自国の防衛の「必要性」を否定したいのだろうか。

 まったく、理解できない。

 

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