2012年10月1日月曜日

尖閣諸島問題を考えるために、中国共産党侵略の歴史

 中国共産党は日本が侵略行為を行ったと事あるごとに非難する。

 明治維新以来、我が国が日清戦争、日露戦争、支那事変(大東亜戦争の一部でもある)によって大陸に権益を拡げていったことは歴史的事実である。そして、その戦争のそれぞれが我が国の領土的野心によって引き起こされたものであるか、国家安全保障上の理由により(つまり自衛のために)遂行されたものであるかについては、ここで論じようとは思わない。

 そして、日本は連合国(United Nations)との戦争に敗れ、ポツダム宣言の受諾、サンフランシスコ講和条約の締結によって明治維新以降に手に入れた海外権益を放棄した。中華民国(台湾)とはサンフランシスコ講和条約の締結によって国交を回復し、大韓民国とは日韓基本条約の締結により国交を回復し、中国共産党とは日中共同宣言によって国交を回復した。

 特筆しておきたいのは大韓民国との間では「財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定」第二条第一項で、「両締約国は、両締約国及びその国民(法人を含む。)の財産、権利及び利益並びに両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題が、(中略)完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認する。」と約束していることだ。これは3億ドル相当の無償供与を初めとする多額の経済援助と同時に約束されたものだ。にも拘らず、条約締結後も繰り返される賠償請求が適当なものかどうか、日本人は冷静に考えてみる必要がある。日本のマスコミがなぜこの点をきちんと報道しないのか、まったく理解に苦しむところだ。

 話が横にそれた。

 一方、中華人民共和国建国宣言以来、中国共産党は多数の領土を侵略し、暴力によってその地域を今も支配している。満洲人の皇帝によって建国された清が(当然ながら)満洲をその勢力範囲に持っていたことを根拠に、満洲は「中国」固有の領土だと主張し、自国の領土に組み入れた。満洲は万里の長城の北側に位置し、漢民族歴代王朝の版図の外にあったはずだが、間違っているだろうか。
 満洲民族は満洲の地でも少数民族となり、その固有の文化はいまや風前の灯となっている。

 尖閣問題を考えるために、我が国固有の領土を侵略しようとしている中国共産党の侵略の歴史を知ることは極めて重要であると言わなければならない。

 以下、事実だけを簡単に列挙しよう。


  • 1945年 大東亜戦争(第二次世界大戦)終結
  • 1948年 中国共産党、満洲を手中に収める
  • 1949年 国共内戦に勝利した共産党が「中華人民共和国」建国を宣言
  • 1949年 南部モンゴルの内モンゴル自治政府、中華人民共和国に参加
  • 1949年 東トルキスタンを中華人民共和国が統一
  • 1949年 漢民族の内モンゴルへの大量移入開始
  • 1950年 チベット侵攻開始(征服)※120万人が虐殺または行方不明(全人口の1/5)(チベット亡命政府や西側諸国政府の調査による)
  • 1951年 サンフランシスコ講和条約(日本主権を回復)
  • 1955年 東トルキスタンに新疆ウイグル自治区設置
  • 1964年 東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)で核実験開始(大量の死者、被害者
  • 1966年 文化大革命開始(支配地域で多数の死者)※一説によると死者1000万人以上とも
  • 1966年 内モンゴル自治区で人民革命党粛清事件(モンゴル人大量粛清
  • 1968年 尖閣諸島周辺に大量の石油資源の埋蔵が発見される
  • 1970年 内モンゴル自治区廃止
  • 1970年 南シナ海南沙諸島周辺に油田(バホー油田)が発見される
  • 1971年 中華民国が尖閣諸島の領有権を主張
  • 1971年 中華人民共和国が尖閣諸島の領有権を主張
  • 1972年 日中共同宣言(尖閣諸島については棚上)
  • 1972年 ベトナム侵攻(中越戦争)(中国共産党敗退
  • 1974年 西沙諸島の領有権を巡り中華人民共和国とベトナム共和国(南ベトナム)が交戦
  • 1977年 文化大革命終結
  • 1979年 内モンゴル自治区再設置(モンゴル人は少数派となり固有の文化も破壊された
  • 1988年 南沙諸島の領有権をめぐり中華人民共和国とベトナム両海軍が交戦
  • 1995年 人民解放軍の艦艇がフィリピンが領有を主張するミスチーフ礁などを占領
  • 2009年 東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)でウイグル騒乱(死者多数


 ここまで書いて、疲労感に襲われたのでもうやめる。これ以上記載はしない。1980年以降スカスカになっていますが、中国共産党が急に紳士的になったわけではないと思う。

 中国共産党によるチベットの度重なる虐殺行為は、これだけの文字で表現しきれないものである。中国共産党の抑圧に対し、度々蜂起がおき、その度にチベット人の血が大量に流されるという結果が繰り返されているのだ。
 また、地図を見ての素朴な感想だが、南支那海の南沙諸島はベトナム、フィリピン、マレーシアの間に存する領域で、ここの領有権を中華人民共和国や中華民国(台湾)が主張するのは厚かましいことだとの印象をうける。飽くまでも、個人的な印象でしかないが。

 大変不快な事実だが、この侵略国家と対峙する日本国民として、最低限これだけのことは知らなければならないと思う。

 日本のマスコミはこの中国共産党の侵略の歴史をきちんと報道した上で、それでもこの国に対して領土問題について譲歩すべきかどうか論評してもらいたい。重大な事実を伝えることなしに、皮相的な批判を行うことは無意味である。
 それとも、偏向した主張をしたいがために、敢えて事実を隠して報道しないのか。

 ※ネットで調べながら書いています。誤りがあったら、コメントをください。対処します。



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